ゴミ屋敷になる原因とゴミ屋敷にしてしまう人の傾向

ゴミ屋敷になる場合は、初めはゴミがわずかであったものがだんだん多くなっていって、部屋の中がそのうちに一杯になって、家からやがて溢れるようになります。ここでは、ゴミ屋敷になる原因とゴミ屋敷にしてしまうような人の傾向についてご紹介しましょう。
ゴミ屋敷になる原因
ゴミ屋敷になるような状況は、整理を普段から行なっている人には理解がなかなかできないでしょう。しかし、ゴミ屋敷についての実情が、近年は報道が行われるようになりました。ゴミ屋敷の持ち主は、整理したくても、整理がなかなかできないと悩むこともあります。また、理解しようと周りの人が苦しんでいることもあるでしょう。ここでは、ゴミ屋敷になる原因についてご紹介しましょう。ゴミ屋敷になるのは、整理ができないためです。生活する場合には、ゴミがいろいろ発生しますが、このゴミを整理するのが非常に面倒がる人がいます。このタイプの人の場合には、環境が異常なものに対して関心がないということがあります。ゴミ屋敷を見ると、普通の人は嫌悪感をその異様な悪臭や様子に対して持ちます。しかし、ゴミ屋敷で生活している人は、整理をきちんと行うことに対する拒否感の方が、部屋そのものの不快感よりも優先します。ゴミ屋敷になるのは、ものがなかなか廃棄できないためです。家具や服、家電製品などがなかなか廃棄できない人もいるのではないでしょうか。このようなことが積み重なってくると、ゴミ屋敷になってしまいます。このタイプの人の場合は、非常に執着心がものに対して強いようです。生ゴミなどの場合は廃棄できるが、服の場合は廃棄できないという場合は、この傾向が見られます。ゴミ屋敷になるのは、ゴミを持ち帰るためです。このパターンの人の場合は、若者よりも、どちらかと言えばよく年配者に見られるものです。ガラクタに他の人から見ると思えるようなゴミを、外から持ち帰ったため、ゴミ屋敷に家がなってしまいます。ある意味において、このタイプの人の場合も、強い執着心がものに対してあると言えるでしょう。
ゴミ屋敷にしてしまう人の傾向
では、ゴミ屋敷にしてしまう人の傾向はどのようなものでしょうか?ある調査によると、ゴミ屋敷にしてしまう人の傾向は、もったいないという考えがあるケース、基本的に整理するのが得意でないケース、あまりにも忙しいケース、注意欠如多動性障害(ADHD)のケース、買い物依存症のケース、というようなデータがあります。ここでは、それぞれのケースについてご紹介しましょう。もったいないという考えがあるケースは、原因が育った環境にあるでしょう。ものがない戦後の時代に育った場合は、粗末にものすることに対して抵抗があるとよく言われます。そのため、包装紙や紙袋、古い日用品や衣類など、全てのものを残しておこうとします。両親や祖父母の中に、もったいないので残しておこうという考えを持っている人がおり、この影響があった人はものをなかなか廃棄できなくて、ゴミがどんどん溜まる傾向があります。古い服、古い靴、古いバッグ、家電製品や雑貨などは、傷などが少しあった場合でも、まだ使用できるということで残しておくため、そのうちにゴミになります。また、お金の面で苦労した場合も、ものがなかなか廃棄できません。ゴミを回収している場所に廃棄しているもので、まだ使用できそうなものがあると持ち帰りますが、最終的に使用しなくてゴミになります。基本的に整理するのが得意でないケースは、無頓着な性格で、ものが部屋にそのままになっていてもそれほど気にならない場合です。
ゴミ出しの日を忘れていた場合でも、次回にゴミを出すといいと考えるため、ゴミがそのまま溜まってしまいます。また、ゴミ屋敷にしてしまうのは、整理する習慣がない場合もあります。例えば、子どもの時に、両親が仕事をしており、学校から帰った時に家にいなくて、整理をしなさいなどと注意されなかった場合などが挙げられます。一方、親が几帳面であったために、この反動で開き直って、少しくらい整理ができていなくても死ぬようなことはないという人も注意が必要です。初めは少し整理ができていないのみですが、整理がなかなかできないとごみ屋敷にだんだんなっていきます。あまりにも忙しいケースは、ゴミを本人は処分したいが、ゴミを集める日に出張したり、交代勤務や早朝出勤などがあったりして、ゴミがなかなか出せないと、ゴミがだんだん溜まってきて最終的にゴミ屋敷になります。このケースは、一人で暮らしている場合に多くあります。一方、配偶者が亡くなったり、離婚したりした場合は、ゴミを出さないためゴミ屋敷になる場合があります。注意欠如多動性障害(ADHD)のケースは、一つの発達障害で、要因としては偏りが行動などを調節する脳の作用にあることがあると言われていますが、はっきりした要因はまだ分かっていません。整理ができない、一つのことに集中して取り組めないようなことがあります。注意欠如多動性障害(ADHD)は、子どもの時から発生します。主な症状としては、集中が一つのことに対してできない、約束を覚えていない、同じ間違いを繰り返す、整理ができない、優先順位が物事においてつけられない、落ち着きがなく多動である、ということが挙げられます。注意欠如多動性障害(ADHD)の場合は、職場の同僚や近所の人とトラブルをよく起こす場合があります。また、部屋を整理しようとしても気がすぐに散ったり、別のことをしたりして整理がなかなかできません。
注意欠如多動性障害(ADHD)を治療するためには、周りの人の協力と理解が必要で、指導を専門の医師に受けることで改善します。ゴミ問題についても本人に任せないで、周りの人が協力すると解決できます。買い物依存症のケースは、特に使わないようなものをすぐに購入する場合で、買い物が楽しくなる症状のことです。男性と女性を比べた場合には、女性が多いそうで、次々と洋服、バッグ、アクセサリー、化粧品、靴などを購入します。当然ですが、まだ使えるものが家には多くあるにも関わらず、新しいものがあるとすぐに欲しくなります。購入が現金でできなければクレジットカードを利用し、頻繁に通信販売なども利用します。そのため、クローゼットに収納できないようなものが、部屋の中に無造作に積み上がってきます。買い物依存症のケースの場合はゴミ屋敷に全てなるということではありませんが、ものが必要以上に多くあるとゴミになってきます。
ごみ屋敷にしてしまう傾向の人は対策を早めに行う
ゴミ屋敷にしてしまう傾向の人は、対策を早めに行いましょう。ゴミを部屋の中にとにかく溜めないことが大事です。すぐに使わないものは購入しない、持ち帰らない、などを決めることもいいでしょう。また、部屋を月に1回は整理する日として、使わないものと使うものを仕分けるようにしましょう。当然ですが、ゴミを集める日にはゴミをきちんと出すことも大事です。毎日このようなことを積み重ねることによって、ゴミ屋敷になるのを防止することができます。テレビなどでも報道されていますが、ゴミ屋敷の持ち主は他の人の意見を聞かない意地っ張りの傾向があります。言い分が本人にはあるでしょうが、周りの人にはよく理解できないものが多くあるようです。しかし、強引な態度でこのような人に接するのは逆効果になります。言い分を時間をかけて十分に聞いてあげましょう。