遺品整理の途中で故人のマイナンバーカードを見つけると、「役所へ返す物なのか」「相続のために残す物なのか」で手が止まります。財布から出てきた通知カードも、扱いに迷いやすい書類です。
横浜市の案内では、故人のマイナンバーカードと通知カードについて、死亡を理由とする返納は不要とされています。ただし、死亡後の手続で故人のマイナンバーが必要になる場合があるため、諸手続が終わるまでは保管します。返納不要だからすぐ捨ててよい、という意味ではありません。
見つけたカードは、片付ける家財から先に外す

カードを発見した時点では、廃棄する書類の束や財布の中へ戻さず、相続・行政手続に関係する書類へ移します。マイナンバーカードだけでなく、紙製の通知カードが見つかった場合も同様です。
見つけた日にしておく分け方
- マイナンバーカードと通知カードを処分対象から外す
- 不透明な封筒やファイルに入れ、ほかの家財と分ける
- 封筒の外側には番号を書かず、「故人書類・手続確認前」などと記す
- 誰が保管しているかを家族間で共有する
番号面を家族の連絡用グループへ送ったり、整理記録として必要以上に撮影したりする必要はありません。確認が必要になったときに原本を取り出せる状態なら、遺品整理中の紛失も防ぎやすくなります。
カードと通知カードは、ほかの身分証と別の判断になる
運転免許証や健康保険関係の書類には、それぞれ別の返納先や手続があります。外見がカード状だからといって、一括して「区役所へ返す物」にまとめると、扱いを誤りかねません。故人のマイナンバーを確認できる書類として、いったん独立させておくのが安全です。
返納不要でも、保管の終点は手続の進み方で変わる

横浜市の案内が示している保管の目安は、何日間、何か月間という一律の日数ではなく、死亡後の諸手続が済むまでです。相続などの手続で故人のマイナンバーが必要になる場合があるためです。
死亡届を提出した時点で、家族に関係する手続がすべて完了するわけではありません。保管を終える前に、進行中の申請や提出待ちの書類がないか、手続を担当している家族や専門家へ確認します。
「半年保管」のような期限を先に決めない
保管期間を日付だけで区切ると、後から番号確認が必要になったときに困ります。次の順で状況を確認すると、処分時期を判断しやすくなります。
- 故人に関係する行政・相続手続を書き出す
- 現在進行中、提出待ち、完了済みに分ける
- 故人のマイナンバーを使う可能性が残っていないか確認する
- すべて終わった段階で、処分方法を区役所の担当窓口へ確認する
故人のカードを返納しないことと、いつまでも保管し続けることは同じではありません。処分を急がず、手続の完了を区切りにするのが横浜市の案内に沿った考え方です。
区役所へは「返納セット」ではなく、用件別の持ち物で行く

故人のマイナンバーカードを返すためだけに、区役所へ持参する必要はありません。区役所へ行く予定がある場合は、カードを中心に荷物を組むのではなく、その日に行う手続から必要書類を確認します。
- 来庁目的:どの手続を行うのか、担当課はどこか
- 手続別の書類:申請書、証書、口座情報など、案内に記載された物
- 来庁者の確認書類:本人確認書類など、その手続で求められる物
- 故人の番号確認書類:該当手続で必要と案内された場合に限り、マイナンバーカードまたは通知カード
つまり、故人のカードは「区役所へ行くなら必ず持つ物」ではありません。反対に、番号確認が必要な手続があるのに自宅で処分してしまうのも避けたいところです。持参の要否は来庁目的ごとに決めると整理できます。
居住区の案内で、担当窓口と必要書類を絞る
横浜市では、各区が死亡後の手続案内を公開しています。たとえば、金沢区のお悔やみ手続案内(PDF)や、南区の死亡後の手続案内(PDF)では、手続ごとの窓口や持ち物を確認できます。故人が住民登録していた区の最新案内を開き、自分に関係する項目だけを拾うと、不要な書類まで持ち歩かずに済みます。
書類の探索と家財整理が重なっているとき
カードだけ見つかっても、年金や保険、相続に関係する書類が別の部屋に残っていることがあります。家全体の整理と並行して探す必要がある場合は、作業範囲を決める前に神奈川県の遺品整理に関する案内も確認できます。
ひとまず不透明な封筒を一つ用意し、故人のカードと通知カードを処分対象から外してください。そのうえで未完了の手続を洗い出し、区の案内に「番号確認が必要」とある用件だけ持参候補に加えます。この順序なら、返納のためだけに来庁したり、必要になる前に裁断したりする行き違いを避けられます。